コーヒーカッピング入門ガイド

コーヒーカッピングとは?

カッピングとは、コーヒーの風味を公平かつ標準化された方法で評価するテイスティング手法です。バリスタの技術や器具の違いによる味のブレを最小限に抑え、豆本来の個性を感じるために開発されたプロフェッショナルの間で広く用いられている手法です。特別な技術や道具は不要で、誰でも手軽にコーヒーの奥深い世界を体験できます。

カッピングを体験する理由

ただ飲むだけのコーヒーから「味わう」コーヒーへ。カッピングは、自分の味覚を研ぎ澄まし、豆の違いやローストのニュアンスを比較しながら楽しむ絶好の方法です。友人と一緒にテイスティングイベントを開いても、一人でじっくり味わっても◎。まずは 4-5 種類の豆を用意すると、十分に幅広い風味を感じることができます。

必要な道具

  • コーヒー豆:焙煎の新鮮なもの。
  • グラインダー(ミル):中細挽き(粗塩のような質感)を目指しましょう。
  • スケール:0.1g 単位で測れるデジタルスケールが理想です。
  • カッピングボウル:耐熱性のカップやグラスで OK。1 杯 160g の湯を注げるサイズが目安。
  • スプーン:準備用に 2 本、テイスティング用に人数分。
  • タイマー:スマートフォンで十分です。
  • お湯:湯の温度は 93 度前後のお湯を使用。温度計がなければ、沸騰直前で火を止めましょう。
  • ノートとペン(任意):感じた風味を記録することで、より感覚が研ぎ澄まされます。

カッピングの手順

  1. 計量と挽く
    1 ボウルにつき 10g の豆を計量し、中細挽きに。グラインダー内に豆が残ることがあるので、挽いた後にも再計量すると確実です。お湯は 160g 使用し、1:16 の比率を目安にします。
  2. ドライアロマの確認
    挽いた豆をボウルに入れて香りを嗅ぎましょう。チョコレート、フルーツ、ナッツの香りなど、第一印象を記録します。
  3. お湯を注ぐ
    お湯を 160g ずつ静かに注ぎ、タイマーを 4 分にセット。
  4. ウェットアロマの確認
    蒸らし中にもう一度香りを嗅いでみましょう。お湯で開いたアロマは、挽いた時とは違った一面を見せてくれるはずです。
  5. クラストを崩して表面を除去
    4 分経ったら、スプーンで表面の「クラスト(浮いた粉の層)」を静かに崩し、泡や浮いた粉をすくい取ります。これで抽出が止まります。
  6. テイスティング
    10 分置いて、スプーンでコーヒーをすくい、口に含み、風味や味を評価します。
    香りが口全体に広がり、細かな風味が見えてきます。以下の点に注目してください。
  • 風味:甘み、酸味、苦み。ベリーやキャラメル、ココアのような印象は?
  • ボディ:口当たりは軽い?重い?
  • アフターテイスト:飲んだ後にどんな余韻が残る?
  1. メモを取る(任意)
    香りと味の関係性や気づいたことを記録していきましょう。繰り返すことで味覚がどんどん磨かれていきます。

成功のためのヒント

  • 新鮮な豆を使う:できればロースターから直接購入しましょう。
  • 条件を揃える:挽き目、湯温、時間などはすべてのサンプルで統一し、公平な比較ができるようにしましょう。
  • いろいろ試す:シングルオリジン、ブレンド、浅煎り・中煎り・深煎りなど、さまざまな種類で自分の好みを探しましょう。

まとめ

コーヒーカッピングは、誰でも簡単に始められる奥深い世界への入り口です。必要な道具も少なく、ちょっとした興味と探究心さえあれば、自宅でもプロのようなテイスティングが楽しめます。あなたの次の一杯を、もっと特別なものに変えてくれる体験になるでしょう。

さあ、カップに注いで、香りを楽しみましょう。

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